振袖の種類を知ろう 和服の着付

振袖の種類を知ろう

振袖は百花繚乱。でもタイプ別に分類してそれぞれの特徴をつかもう

さまざまなニーズに応えて、振袖市場は百花繚乱。そこで大振袖、中振袖、小振袖に見られる色柄の特徴を二つのタイプに大別し、それぞれのイメージをつかみます。

1.大振袖・中振袖篇

古典柄の振袖 
いかにも良家のお嬢様という雰囲気になる大振袖、中振袖です。ミスらしい華麗さと品格の高さが特徴です。

文様は、牡丹、菊、胡蝶、扇面など、本来の振袖らしい豪華な古典柄です。古くからある柄ゆきというだけでなく、江戸時代の打掛けや小袖を参考にしたり、屋形光琳の絵や能装束の文様からとったり、古典文様の中でもとくに格式の高い文様が描かれています。

染めと色は伝統的な京友禅、東京友禅、加賀友禅などの技法で手書きされることが多く、さらに華やかさをプラスするために金銀の箔や刺繍が施されたりします。文様やきものの地色は華やかな明るい色彩で、色使いが多彩です。また、総絞りの振袖も。

生地は綸子や縮緬が使われます。綸子の場合は地紋があるものとないものがありますが、地紋のある場合は染められる文様にあわせて、紗綾型、雲取りなどの地紋選ばれます。縮緬には地紋がありませんから、豪華さを出すために、しぼの荒いものがよく使われます。

 

モダンな振袖
洋服感覚できものを着たいミスに好評なのがモダンな振袖です。

文様は、振袖模様をぐっと現代的にアレンジしたもの。たとえば洋花や蝶をデザイン化して描いたり、金彩、銀彩だけで描かれたもの。あるいは洋風の幾何学的な文様を取り入れたりして、今までの振袖とは違ったイメージを追求しています。

色に特徴がみられます。イブニングドレスにあるようなロイヤルブルーやグリーン、葡萄色といった従来のきものにはない個性的な色、あるいは戦前はミセスのきものの色とされた渋い色を使っています。また色づかいを少なくしてモダンさを出しています。

きもの地は、シンプルさを追求して、地紋のない綸子やしぼの大きい縮緬がよく使われます。

2.小振袖篇

小振袖はローティーンなら初めての振袖として、二十歳前後の人なら個性的な成人式の装いとして、あるいは本振袖の後の二枚目の振袖として着たい、お洒落度の高い振袖です。やはり二つのタイプに分けられます。

 

小紋調総柄の小振袖
小紋というのは本来、小さい柄のきものという意味ではなく、柄づけに上下の区別がないきもののことですが、大振袖や訪問着の柄ゆきに比べて比較的柄ゆきが小さく、きもの全体に柄があるものを小紋調と呼びます。なかでも小振袖に適した総柄の着尺となれば、綸子地で京友禅の華やかな色あいのものが一般的です。

したがって、このタイプの小振袖は高校生くらいまでのお嬢さんのために仕立て、本振袖を作ったあとは袖を切って洒落着として着るのがよいでしょう。

 

無地の小振袖 
総柄の小振袖が、十代の人のために振袖とするなら、無地の小振袖は大人の振袖。生地はしぼの大きい縮緬が一般的です。成人式に着ても個性的ですし、大学の卒業式には袴の上に、さらに大振袖が着にくい年齢になっても充分に着られるのが特徴です。無地ですから、紋がポイント。五つ紋、三つ紋、一つ紋を付けてもよく、加賀紋を置くと、きものならではのお洒落ができます。

また袖を切ると色無地になるので、長く重宝する小振袖です。